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アクセシブルな PDF の作り方:実用チェックリスト

見た目がよい PDF でも、スクリーンリーダーを使う人には使えないことがあります。直すべき点のほとんどは、PDF ができる前、文章を書くソフトの中で直せます。

解説 · 3 分で読めます · 2026年10月22日 更新

H1P文書見出し 1:「年次報告書」段落図、代替テキスト:「月別売上」表(3 列)

スクリーンリーダーは PDF を見た目ではなく構造で読みます。ファイルに構造がなければ、目の見えない人にはページがごちゃまぜに聞こえたり、何も聞こえなかったり、全ページのヘッダーとフッターを毎回聞かされたりします。アクセシビリティは限られた人の話ではありません。EU では 2025 年 6 月から欧州アクセシビリティ法が多くの製品やサービスに適用され、日本でも障害者差別解消法の改正で 2024 年 4 月から事業者の合理的配慮が義務化されるなど、公開する文書へのルールは広がっています。

チェックリスト

  1. 文字の画像ではなく、本物のテキスト。スキャンしたページは画像です。OCR がなければ、スクリーンリーダーには読むものがありません。単語を選択できるか試してみて、できなければ OCR PDF にかけてください。
  2. タグ。タグ付き PDF には、「これは見出し、これは段落、これはリスト」と伝える見えない構造ツリーがあります。Word、Google ドキュメント、InDesign から書き出すときは「タグ付き PDF」や「アクセシビリティ」の設定をオンに。「PDF として印刷」では、たいていタグが失われます。
  3. 本物の見出し。大きな太字ではなく、エディターの見出しスタイル(見出し 1、見出し 2)を使いましょう。見出しは移動の目印になります。
  4. 読む順番。段組み、囲み記事、テキストボックスが、筋の通った順で読まれるようにします。アクセシビリティチェッカーで確認しましょう。
  5. 画像の代替テキスト。意味のある画像には短い説明を。飾りの画像は飛ばされるよう、装飾として設定します。
  6. 文書のタイトル。ファイルのプロパティでタイトルを設定し、ビューアがファイル名ではなくタイトルを表示するようにします。メタデータ編集 で確認・設定できます。
  7. 文書の言語。スクリーンリーダーが正しい読み方をするために必要です。
  8. 見出し行のある表。見出し行をそれとして設定し、結合セルはできるだけ避け、レイアウトのために表を使わないこと。
  9. 意味のわかるリンク。「こちらをクリック」ではなく「2026 年版価格表をダウンロード」。
  10. コントラストと色。文字は背景からはっきり見え、グラフの赤と緑のように、情報を色だけに頼らないこと。

アクセシビリティを損なうツール

白黒への変換やフラット化など、私たちのツールを含む多くの PDF 操作は、タグが失われる形で内容を描き直します。アクセシビリティは最後の書き出しの一部として扱いましょう。先に結合、並べ替え、注釈を済ませ、アクセシブルな版は元のファイルから作ります。

確認

よく使われるのは、Adobe Acrobat のアクセシビリティチェックと、PDF/UA のコミュニティによる無料の PAC チェッカーです。そして何より、実際に試してみること。パソコンやスマホに内蔵のスクリーンリーダーをオンにして、1 ページ目を聞いてみてください。

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